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パラポ [フィリピン]

フィリピンで一番メジャーな移動手段はジープニーとバス。ジープニーはジープの乗り合い自動車で向こうの人は「ジープ」と言っている。これが、最初は乗り方がわからず苦労した。まず、どこに行くのかわからない。運賃がいくらか、どうやって払うのか。そして、どうやって乗り降りするのか。。。見ていると、道路上のあちこちで手を挙げてジープニーを停めて勝手に乗りこんでいる。降りる時も決まったところで止まるわけではなさそうだ。ふんふん、乗り降りする方法はなんとなくわかった。とりあえず乗っちゃえ、、、と、まずはジープニーを待ってそうな綺麗な若い女性を探す。このあたりは、まー付加価値を探している訳であるが、私の”綺麗な”を数値化すると綺麗度50~100の範囲と寛容なのですぐに見つかる。すかさずジープニーを待っていそうな若くて綺麗な女性のところに行き、ジープニーの運賃はいくらか聞くと、急な質問に驚いた様子も見せずに笑顔で「8ペソ」と教えてくれた。おおっ、親切な娘さんではないか。ついでに、行き先は、どーやってわかるのか聞いてみると、前と横に行き先が書いてあるらしい。ちなみに、娘さん、あなたはどこに行くのかと聞いてみると「なんとかかんとか」だそうで、必然的に私の行先も「なんとかかんとか」というところに落ち着いた。すると、その「なんとかかんとか」行きのジープニーが来たらしく、彼女は手を挙げてジープニーを止めた。簡単。彼女と一緒にジープニーに乗り込むのだが、すでに満員と思しき車内に彼女はグイグイ入っていく。私をジープニー初心者と憐れんだ彼女はちっちゃな空間に強引に二人で座るため、私の手を引いて座席に誘うのである。若い女性に手を引かれる老人としては、なんとも良い感じである。私は小銭がないので20ペソ紙幣を出すと、彼女は私の20ペソを奪い取り、「テクマクマヤコン」みたいなおまじないを言って前方の客に私の20ペソ紙幣と自分の8ペソ分の硬貨を預けた。ヤバイっ、彼女は美人局だったのか。まんまとハマってしまった。「テクマクマヤコン」は暗号で、「こいつは、日本のシャチョーサンだよ」という意味に違いない。今、金目のものは時計、財布にVISAカードと10,000ペソくらいの大金が入っている。お金を取られるだけではなく、大金なので口封じのために殺されて、あの汚い川とかに捨てられてしまうのか。あんな汚いところに捨てられると臭くてたまらないから、完全に息の根を止めてからにしてくれ、、、と勝手に妄想していると、前の方から知らない乗客の手から手へと何かが戻ってきて、彼女のところで止まった。ヤバイ、睡眠薬の注射器だっ。私を眠らせる気だ、、、とかビビっていると、彼女は私の手に12ペソを渡してくれた。なーんと、私を眠らせる注射器ではなく、おつりがバケツリレーで戻ってきたのである!凄いシステムだ。国民一人あたりのGDPが日本の1/30くらいの貧しい国でこんなに人々を信用できるのか、、、と感動し、隣の若い女性にこの感動を伝えようとしたら、彼女は「なんとかー」と別のおまじないを言ったかと思うとジープニーが止まり、降りて行ってしまった。私も、一緒に降りようと思ったがギュウギュウ詰めで動けず、しかたなくそのまま乗っていた。さようなら、若くて綺麗な女性よ。ずいぶんあっさりではないか。一言「私は降りるわよ。あなたも降りる」くらい言ってくれてもよかったのに、、、とまた妄想していたが、妄想している場合ではない。乗ったからには降りなくてはいけない。どこかに日本のバスのような「次止まります」のブザーがあるんだろうか、と探したがそんなものあるわけない。乗客はてんでバラバラに降りていくように見える。中にはちゃんと止まっていないのに乗り降りしている輩もいる。どうやって降りるのかわからないまま、ものすごく暑い中を30分くらいギュウギュウ詰めのジープニーに乗って汗だく・汗まみれで終点の「なんとかかんとか」に着いてしまった。結局、降り方がわからなかったので、運転手に降りるときはどうするのか聞いてみたら、「パラ」と言えば好きなところで停めてやる、と言っていた。なーるほど、パラか。今日は、勉強になった。暑いので、タクシーでホテルに戻ろう、とエアコンが効いた快適なタクシーに乗って、ホテルに戻ったのであった。
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