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空の運動会 [アメリカ]

もう、随分と昔のことだが、ラスベガスに行った。サンノゼでラスベガス行きの飛行機に乗り継いだのだが、何かトラブルがあったようで飛行機はガラガラ。乗客は私の他に年配のアメリカ人夫婦と子供連れの4家族だけ。子供連れの家族はアメリカ人の家族とイギリス人の家族だった、、、はず。そんなガラガラな状態なのに、シート配列は2-3-2で通路が2つあったので、比較的大型の飛行機だった、、、はず。なんせ、ずいぶん昔のことなので、記憶が薄れてしまい、全部”はず”(w。座席は替わり放題、座り放題。家族連れの子供たちは、子供同士でキャッキャッ言いながら遊んでいた。当時はセキュリティがゆるゆるだったので、パーサーが来て、子供たちに操縦席を見せてあげると言うと子供たちは、はしゃいで大騒ぎだった。そのパーサーに私にも見せて欲しいと言うと、「どうぞどうぞ」と案内してくれた。操縦席のドアを開けるとキャプテンとコーパイがこちらを振り返り、笑顔で「Welcome!」。子供やその両親たちはとても興奮していたが、それ以上に私が大興奮だった。我々はキャプテンとコーパイの帽子をかぶらせてもらい、私はダメだったが子供たちは操縦席に座らせてもらったりして狭い操縦席は賑やかだった。そして、座席に戻っても興奮冷めやらない子供たちは、両親に今見た光景を早口で捲し立てていた。すると、さっきのパーサーが来て、子供たちを集めて何やら話をすると、子供たちがまたまた大声で騒ぎだした。そして、パーサーが私のところにもやって来て、「今から、通路で駆けっこをするので一緒にどうだい?」と声を掛けた。あまり乗り気はしなかったのだが、操縦席を見せてくれたこともあり、この「レクリエーション」に一役買うことにした。小さな子どもたちに混ざって、二列ある通路で駆けっこをした。スタートラインの反対側にはパーサーとCAさんがいて、「君の方が早かった」とか「同時だ」とか適当に順位をつけていた。勝っても負けても、お菓子や航空会社のボールペン、そして小さな飛行機の模型などを賞品として配っていた。さしずめ、空の運動会と言ったところか。アメリカの航空会社らしいと言ってしまえばそれまでだが、とてもいい経験だった。大人の私がそう思うのだから、子供たちや、その親たちはさぞや喜んだことだろう。今と違っていい時代だった。しかも、日本と世界との距離は今よりもっと遠かった気がする。
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