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香港・マカオ3泊4日 (3) [マカオ]

(続き)
香港の2日目にフェリーでマカオに行った。マカオに行く目的はカジノだった。カジノで儲けてゴージャスな中華料理を喰おうと4人で誓い合った。しかし、全財産を持って行ってしまうと、我々頭の悪い4人は全部使ってしまうので、10万円だけ持って行くルールにした。そして、勇んでフェリーポートに向かった。と言っても、マイクロバスでガイドのホーさんに連れていってもらったのだが。。。ホーさんは相変わらず「それは何故ですか?」というフレーズを連発していた。フェリーポートに着いて、ホーさんからフェリーのチケットを渡されたが、ホーさんはマカオには行かなかった。マカオはその当時ポルトガル領だったので、イギリス領の香港から行く場合外国だった。フェリーに乗って1時間で到着してしまう外国というのはイメージができなかった。マカオに着くと待っていたツアーのマイクロバスに乗り込み、カジノがあるリスボアへホテルへ向かった。バスの中で説明があり、カジノで我々を降ろし、4時間後にまたマイクロバスが迎えにくるので、それまでカジノで遊んでいていいということだった。4人とも口を揃えて「4時間もギャンブルやって、10万円が100万円になちゃったらどうしよう」となんとも頭の悪いことを言い合っていた。カジノに足を踏み入れると中は意外と人が少なかったが、熱気でムンムンとしていた。不健康を絵に描いて額に飾ったような雰囲気だった。こういう雰囲気は嫌いではない。まずスロットマシンが目に入った。早速、日本円をコインに両替し、4人でスロットマシンをやった。しかし、私はすぐに飽きてしまった。一応、時間を決めて各自勝手に遊ぶことにした。ルーレットなどがあるホールに入って一通り見て回ったが、ホールの中にはルーレットの他にブラックジャックのテーブルがあってたくさんの人が大声を張り上げながらゲームに興じていた。なかなかの迫力である。しばらく眺めていたがチップの賭け方がよくわからなかった。さらに他のテーブルを見ると、大小(ビッグ・スモール)と書かれたテーブルがあった。この大小は、ディーラーが箱の中で3個のサイコロを振り、出た目の合計が大きいか小さいかを賭けるゲームだ。これは単純なゲームでわかりやすそうだった。このゲームは、出た目の合計が4以上10以下であれば小、11以上17以下なら大だ。そして、大小とは別にゾロ目に賭ける場所があった。チップではなく現金で掛けているのもわかりやすかった。私も早速参加してみることにした。やってみるとこれが熱くなる。最初は慎重に少ない賭け金で賭け、勝ったり負けたりしていたのだが、2個のゾロ目に賭けたのが当たりチップが増えた。そこで、調子に乗って賭け金を増やしたら、すぐに所持金の10万円を使い果たしてしまった。まだ、カジノに来て1時間もたっていないというのに。他の3人の友人が見当たらないので、どこかで勝負しているはずだった。どうしよう。。。実は、所持金10万円とは言ったものの、倍の20万円ほど持ってきていた。ここでやめるのも癪だったので、約束を破って、残りの10万円を両替して大小に再挑戦した。経過は最初とまったく同じで、勝ったり負けたりした後、少し儲かってきてので賭け金を増やし、またまた10万円を使い果たした。しまった、20万円も使ってしまった。その当時20万円と言えば、1カ月の給料の手取りくらいの額だったのではないだろうか。軽く焦ったが後の祭りである。所持金が無くなってしまったので、しかたなくカジノの中をウロウロしていたら、両替所で両替している友人と目が合った。その友人が私のところに来て「いやー、すぐにすっちゃったんで10万円ずつ両替して3回目だよ」と笑っていた。なんだ、こいつは30万円も使ってたのかと思ったらいくぶん気が楽になった。その友人が言うには、残りの二人の友人もここで追加の両替をしていたらしい。私は完全に気が楽になった。結局、開始から3時間ほどで全員が合流した。話を聞くと皆20万円から30万円の損失だった。我々は4人とも、大金をすってしまったことなどなかったかのように晴れやかな顔をしてカジノを出た。よくわからない満足感と達成感に包まれ、またひとつ大人の階段を昇ったように錯覚したのかもしれない。何故か日差しが眩しかったのを覚えている。

「誰かが言った「旅をした者は長生きした者より多くを知る」と。そう、旅は人を成長させる。」とANA CARDのCMで言ってたけど、おいらは旅をして成長したのだろうか。多分していない。。。
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Star [マカオ]

ニューヨークによく行っていた頃、気に入っていたホテルがあった。機会があると時々泊まっていた。しかし、とてつもなく高いホテルなので”いつも”という訳にはいかなかった。そのホテルには親切な年配の中国系の女性がいた。ホテルでのニックネームは”Star”。Starは、私の顔を覚えていてくれて、なにくれとなく気を配ってくれた。美味しい日本食はここで食べられるとか、中華料理だったらここの餃子が安くて美味しいとか、タクシーは呼んだのか、地下鉄とバスならここで乗り換えればいい、何か帰る途中で困ったらここに電話しなさいとニューヨークの地下鉄路線図”The Map”に自分の直通電話の番号を書いて渡してくれたりと、とても親切にしてくれた(まー、確かに高いお金を払ってクラブスィートに一人で泊まってたからなー)。月日は流れ、、、3年前にマカオに行った。ホテルは奮発してちょっと高いホテルにした。二泊三日だし、多少贅沢してもいいだろうと思って決めた。それと、世界中にあるそのホテルがマカオでのグランドオープン前だったためプロモーションでとても安く泊まれることも理由だった。チェックインして最上階のラウンジに行ってお茶を飲んでいると、日本人の男性スタッフが挨拶に来てくれた。吉田さんという方で、いかにもホテルマンという感じの人だった。元は別系列の日本のホテルで働いていたのだが、海外で、しかもホテルのオープニングから働きたいという希望があって、このホテルに転職したそうである。不便が無いようにといろいろと取り計らってくれた。「私はこれで失礼させていただきますが、もう一人、日本人スタッフがおりますので後でご挨拶に伺わせます」と言って私のテーブルを離れた。しばらくすると、日本人の女性が私のところに挨拶に来てくれた。その方は山田さんと言う方で、吉田さん同様、オープニングスタッフとして働けるなら、ということで転職して来たらしい。ホテル業界ではオープニングという言葉が”やりがい”とか”キャリアアップ”と同義語らしい。山田さんと話をしていると、転職前はニューヨークのホテルで働いていたと教えてくれた。場所はバッテリーパークの公園の近くのホテルだと言う。バッテリーパークの公園の近くにあるそれなりのホテルだと2つくらいしかない。私が時々泊まったお気に入りホテルの名を出すと、そのホテルだと言う。私に親切にしてくれた中国系のStarの話をすると、「えーっ、私はStarのことを良く知っていますよ。でも、Starは中国系ではなくフィリピン人なんですよ」と教えてくれた。私は急に懐かしさが込み上げてくるのと同時に、その奇遇さに驚いた。彼女も驚いて、「Starはお客様はもとより、スタッフにもとても親切でした」と言っていた。なんだか、とても不思議な気がしたものだ。まったく違う状況の中、しかも異国の地で、同じ人とホテルを介して同じ時間と空間を共有していた可能性があるなんて。。。これも、旅の面白さだ。旅の目的は若くて綺麗な女性だけではないのである。
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