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アヌラダプーラのタクシー運転手 [スリランカ]

スリランカに行った時、珍しく世界遺産を見てみようと思った。スリランカに到着した日は、ホテルに着いたのが朝方だった上、到着早々低血糖症が出てしまったので外に出なかった。二日目は一日中プールに浸かり、マッサージを受けて体調を整えた。そして、スリランカ到着三日目、アヌラダプーラの世界遺産に行ってみることにした。ホテルでアヌラダプーラの世界遺産の様子を聞くと、あっちこっちに遺跡が点在するから歩きで廻るの大変らしい。三輪タクシーかタクシーをチャーターするといいと教えてくれた。ホテルを出て、プラプラと歩いていると、すぐに三輪タクシーを捕まえることができた。運転手のおっさんにアヌラダプーラの有名な遺跡だけを廻ってくれと頼むと、たくさんある遺跡のうちの7か所を廻って2,000SLRs(1,400円くらい)だと言う。ホテルで三輪タクシーを半日チャーターして1,500SLRsと聞いていたので、私が500SLRsしか払えないと言うと、おっさんは5か所で1,000SLRsでどうだと代案を出してきた。交渉の結果3か所を廻って500SLRsで決まった。午前中、2か所を廻ったが、真面目に遺跡の中に入って見ていたので意外と時間がかかった。お昼になってお腹が減ってきたので、運転手のおっさんにこのあたりで何かメシを喰えるところに行ってくれ言うと、遺跡から少し離れた小さな食堂に連れていってくれた。そして、私が三輪タクシーを降りて食堂の方に歩いていくと、おっさんも付いてくる。そーか、こいつが、いつも昼飯を喰ってるところか。日本でもタクシー運転手が行く飯屋はウマいと言うから、これは期待できるぞ、と思い店の中に入った。まず、運転手が何か頼んでいた。私も豆のカレー&ライスと色が黒っぽいプリンを頼んだ。運転手のおっさんと席に着いて待っていると、おっさんにカレーとライスとパン、そしてコールスローのようなものが運ばれてきた。私にも豆のカレー&ライスとプリンが来た。勇んで食べたがあまり美味しくない。と言うか、カレーが不味い。おっさんが喰っていたコールスローのようなものは何か聞いてみたら、「マッルン」というサラダだと言う。喰うか、と言うので、少しもらったが、これもあまり美味しくなかった。やはり、ホテルで食べたカレーとは違うのだ。プリンのようなお菓子も出てきたが、これも美味しくなかった。あっちこっちでプリンを食べるのを楽しみにしているが、ここのプリンは残念な結果に終わった。スリランカのプリンが美味しくなかったことへの考察は今度にしよう。食事が終わって支払いをしようとすると「300SLRs」と言われた。スリランカでは、特に観光地ではツーリスト価格があってあたりまえのようにボラれるということは知っていた。コロンボでも街の食堂で肉が入っていないカレーだと100SLRs以下だというのは、軽くググればすぐわかるのだ。珍しく事前に情報を調べていた私は、毅然とした態度で「高い。200しか払わない」と駄目もとで言ってみた。本当は、200でも300でもどっちでもいいのだが。すると店のおばちゃんが、この人の分と二人分だと運転手のおっさんを指さすのだ。おっさん、ニコニコ笑ってるけどお金払ってなかったね。二人分にしたら適正価格っぽいな。まー、いいよ。韓国のタクシー運転手に比べたら可愛いもんだ。お昼代は払ってあげるよ。と、失われた信頼関係の中、午後の遺跡見学に向かったのだった。(おしまい)

スープカレー [スリランカ]

スリランカのリゾートで良さげなのがあったので行ってみた。友人に「カレーが嫌いなのにスリランカに行くんだ」と言われた。実は私はカレーがあまり好きではないのだー。スリランカに行く前にトレーニングの意味でカレーを食べた。スリランカ・スープカレーというカレーだった。存外いけるではないか。そして、その数日後・・・成田空港に着いて出発前に航空会社のラウンジでカレーを喰った。成田を出発し香港乗り継ぎでコロンボに到着するまで15時間。飛行機の遅れはあったものの、やはり遠い。香港からスリランカまでの機内食にチキンのココナツカレーが出た。完食。カレーが好きになったかもしれない。スリランカの空港はカレーの臭いがした。おいら老人だから加齢臭がする。異国の空港ではその国の美味しい食べ物の臭いがするものだ。台湾の桃園空港の古いターミナルは魯肉飯の臭いがする。そして、上海の浦東空港では紅焼肉の臭いがするし、昔の香港啓徳空港は八角が効いた東坡肉の臭いがした。空港の外に出て、頼んでおいたホテルまでの送迎を探した。すぐに私の名前を書いた白い紙を持った運転手を発見。ホテルまでは距離にして約200キロ、3時間半と聞いていた。ホテルに到着したのは朝5半時だった。チェックインした後、強烈な空腹感に襲われた。すぐに持病の低血糖症だとわかった。低血糖症が出ると異常に空腹を感じるが、大抵は甘いものを食べると納まる。ミニバーに置いてあったチョコレートを食べて少し落ち着いたが、やはり何か食べたい。ルームサービスを頼もうと思ってフロントに電話したが、この時間はやっていないと言われた。そして、あと1時間で朝食の時間になりますよと教えてくれたが余計にお腹が減ってきた。「なんでもいいんだけど」と私が頼むと、少し待っててくださいと言って電話を切られた。あれっ、どうなっちゃったんだろうと思い、もう一度電話をしたが誰も出なかった。手が震え、冷や汗が止まらず、お腹減ったよ~、と悶絶していた。そして30分ほどすると誰かがドアをノックするのでドアの覗き穴を覗くとホテルのスタッフがいた。そのスタッフは食べ物を持ってきてくれたのだった。彼がテーブルに置いたのはカレーだった。おおっ、本物のスリランカカレーだ。しかもスープカレーだ。カレーを持ってきてくれたスタッフにチップを渡し、今となっては好物になってしまったカレーを貪り喰った。物凄く辛かったが物凄く美味かった。もはやカレーは大好物の領域に入ってしまった。そして、疲れていたのかカレーを喰った後、気絶するように眠ってしまった。それでも、お昼にはお腹が空いて目が覚めた。着いたばかりで周囲の状況もわからないのでホテルのレストランでお昼を食べることにした。レストランにはフレンチだのイタリアンだの小賢しい料理もあったが、ここは男らしくチキンのカレー&ライスを頼んだ。出てきたのは、まさしくスリランカ・スープカレーである。スリランカで喰う正統スリランカ・スープカレーは実に美味かった。近くにいたスタッフに「スリランカのスープカレーは美味しいね」と話かけたが、「スープカレーとは何だ?」と質問された。いや、このカレーのようにスープのカレーとライスのことだと説明したが、彼は「これはカレーで、それはライスだ」と言う。彼の話ではスープカレーなどというものはスリランカにはないのだそうだ。スリランカのカレーは総じてスープのようにシャバシャバしている。そして、それは、あくまでカレーでありライスであり、それを一緒に喰うからカレー&ライスなのだ。そうだったのか。おいらが日本で喰ったスリランカ・スープカレーは何だったんだ。なんだか釈然としないが、どうでもいいことなので、それ以上の詮索を控えた。結局、スリランカに5日間滞在したが、朝食以外は全部カレーだった。しかし、スリランカでカレー好きになった私は、日本に帰ったら元のカレー嫌いに戻っていた。
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