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ニャチャンの仙人 [ベトナム]

ベトナムのリゾートは良い。アジアのリゾートと言うとインドネシアとかタイのイメージが強かったので、最初はどうなのだろうか、と思っていたが非常に良かった。冷静に考えればベトナムのリゾートとは言え、ほとんどの場合、欧米などの先進国が開発する訳だから洗練するのは当たり前だ。ある意味で、先進国がアジアの発展途上国から搾取する構図と言えなくもないが、観光開発は即効性の高い経済発展手段だから発展途上のアジアの国々にとっても利害が一致する。観光地として整備され観光客がやってくれば現地にお金を落とすだけでなく、雇用も創出される。同時にインフラを整備する大義名分も立つので、一石二鳥の効果が期待できるのだろう。リゾートに行く時などいつもそうだが、空調が効いた快適な車の中から道路工事をしている現地の人々を見ると、少しだけ胸が痛む。おいらにも少しは人間らしい心が残っているのかもしれない。

ベトナムのリゾートに行った時、空港からリゾートホテルまで送迎を頼んでおいた。迎えに来てもらったのは、大きくて綺麗な日本車のバンだった。そのバンには同じホテルに宿泊するオランダ人の一家が乗り合わせてきた。バンの中はエアコンが効いていて、外の蒸し暑さとは対照的だった。運転手がくれた冷えたミネラルウオーターも美味かった。車が走り出し、周囲を見回していると、道路は新しく作られたばかりのようだった。車がほとんど走ってないし、歩道にも人がいない。そして、なんと、道路のセンターラインが真っ直ぐにひかれいないではないか。線が左右にブレている上に掠れて、明らかに手で引いただろう、という感じになっていた。日本では見られないものを見てしまった。しばらく走ると峠道に入ったが、まだ道路工事が行われている真っ最中だった。外は軽く30℃を超えているので、暑いだろうなーと思って見ていると、峠の山肌の少し高いところに黄色いヘルメットを被って何かやっている人がいた。その人は山肌の岩の出っ張りの上にちょこんと乗って腰を落としている。そして、岩の出っ張りの下側をノミとトンカチで削っていた。きっと出っ張った岩を取り除くのであろうことはすぐに分かったが、あのまま削っていったら、あの作業者は岩ごと落っこちちゃうんじゃないか。。。エッ、と驚いて見つめていたら、私の前に座っていたオランダ人家族の子供もそれを見ていて私と同じように驚いているのがわかった。その子が私の顔を見て、私が同じものに驚いていたことを理解し、笑い出した。私も壺に入ってしまい笑いが止まらなくなってしまった。あれは悠久の国インドが似合うんだけどなー。何だか不思議なものを見てしまい、ホテルに到着するまで、ずっと二人でクスクス笑っていた。
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