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クーパーズタウン [アメリカ]

ニューヨークから250kmほど北にクーパーズタウンという小さな街がある。その、たった5ブロックしかない小さな街にはNational Baseball Hall of Fame and Museumがある。アメリカの野球の殿堂だ。なんでも、アメリカ野球発祥の地を調査したらクーパーズタウンだったということらしい。昔から行きたかった場所だった。ニューヨークに行った時に行ってみた。まだ、日本人メジャーリーガーが野茂だけだった年の2月、雪の降るマンハッタンのポートオーソリティ・バスターミナルから朝6時のバスに乗った。ハドソン川を超え、最初にWoodstockというところに止まった。おっ、ここってウッドストック・フェスティバルをやったところか?と思ったが確認する術がなかったので現在まで不明なままである。雪はかなり降っているがハイウェイに入ってから快調に飛ばす。快調なのはいいが、この雪の中、少しスピードを出し過ぎな気がする。すると、急ブレーキが踏まれバスが軽くスリップしながらバスが止まった。こんなところにバス停があるのかー、と思っているとスキーの板を持った家族連れが乗り込んできた。えっ、このバスってスキー場に行くのかという軽い驚愕とスキー板を車内に持ち込むなよなーという軽い憤りが交錯した。しかし、その後のバス停からスキー板を持って乗り込んでくる人が多くなってきたので普通のことなんだと理解した。途中、山道に入り、スキー場で止まり、スキーの板を持った人々は降りて行った。なんだ、おいらはどこに行くんだ?と少し不安になってきた。。。しばらく走ると、いくつかのバス停で人が降りてしまい、乗っているのは私だけ。後ろの方に座っていたのだが、バスの運転手が「前の方に来いよ」と言うので、運転手の後ろの席に座った。まったく気にしていなかったのが運転手はボブサップみたいな巨体の黒人だった。どこから来たのかとか、どこに行くのかなどと話かけてくれるのは嬉しいが、雪が相当強く降ってきたのに相変わらず物凄いスピードで走っていたのでヒヤヒヤものだった。しばらく走っていると、また軽くスリップしながら急停車した。運転手は私に物凄い勢いで捲し立てながらバスを降り、巨体をユサユサと揺すりながら走って道路を渡って行った。運転手が飛び込んだ先はバーガーキングだった。少しして店から出てきた運転手は店に入る時と同じように巨体を揺すりながら走ってバスに戻ってきた。バスに戻ってきた運転手は両手に4つの紙袋を持ち、顔には満面の笑みを湛えている。運転手は「喰え」と私に紙袋を差し出した。たしかに小腹が減っているのでお金を払おうとしたが、おごってやると言うのでお言葉に甘えた。走行中にバーキンに飛び込んでいいんかという軽い憤りは、ワッパーチーズの美味さで相殺された。そして、運転手が着いたぞと言うので外を見ると一応バスの折り返し場のようになったところに止まった。ネットで事前に調べた時は”道端に止まる”と書いてあったがアップグレードしたんだろう。運転手に手を降ってバスを見送った後、周囲を見回すと高い雪の壁で何も見えない。ようやく、積雪の凄さに気が付いた。しかし、人が歩くところは雪かきされて通路になっているので、通路に沿って歩いてみた。まるで、迷路に切られた道のようだ。今日のホテルを目指すが、どこにあるのかまったく見えない。雪もかなり降って来て、あわや遭難か、、、と思いきや、1~2分適当に歩いたところに白い三階建ての木造建物が見えた。そして、その庭先に「The Inn at Cooperstown」と書いた看板があった。なんだ、あっさり今日の宿に着いてしまった。しかし、地球の歩き方を見た時は意外と行き方が面倒臭そうな感じがしたが、全般的にあっさり到着してしまた。クーパーズタウンに快適に二泊し、何のハプニングもなくマンハッタンに戻った。ちょっと拍子抜けした。

人が旅をするのは到着するためではなく、旅をするためである
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