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香港・マカオ3泊4日 (1) [台湾]

もう、ずいぶん昔のことになるが、生まれて2度目の海外旅行は香港とマカオだった。前年、友人達と初海外旅行の王道ハワイに行ったのだが、時差、6時間を超える飛行時間、食生活のギャップにやられ、「もう、海外旅行は嫌だ」と音を上げたら、友人が、「じゃー、これはどうだ」と持ってきたツアーのパンフレットには”ホンコン”と書いてあった。香港という名前は知っていたが、どこにあるのか知らなかった。当時、香港はまだイギリスの植民地で、友人が言うには、時差は1時間しかない上、ハワイよりも近いらしかった。しかも、物価が日本に比べて安く、食事は中華料理だから美味いと言う。特に北京ダックと上海蟹というものがあって美味いらしかった。その当時、今のようにインターネットなど無い時代で友人が持っていたガイドブックが頼りだった。ガイドブックのページを開くと国自体が美味しそうに見えた。前回一緒にハワイに行った友人二人にも話をして、秋に行くことに決まった。香港までの飛行機は直行便ではなく、台湾でトランジットがあった。おおっ、香港とマカオだけではなく、台湾にも行けるのかと思って、えらく興奮した。しかし、”トランジット”という言葉の意味がわからない。香港で乗り換えとは飛行機が代わるのか?乗りっぱなしじゃダメなのか?台湾で一回降りて台湾料理を食べる余裕はあるのか?と友人に聞いてもよくわからない。しかし、どうせみんなで一緒に行動するのだからいいや、と理解することを諦めた。旅行当日、成田空港から出発し台湾に着いた。当時、台湾桃園国際空港は蒋介石国際空港と言っていた。蒋介石という名前は世界史の授業で聞いたことがあったが、台湾に関係する人だということをすっかり忘れていた。航空会社は覚えていないが成田発で台湾経由だったことを考えるとキャセイパシフィックだったのだろう。空港での乗り継ぎのために、同じ飛行機の乗客と一緒にゾロゾロと次の乗り継ぎゲートに向かって歩いた。歩きながら見るものがすべて珍しいので、友人の一人と「何だこれ」を連発してはしゃいでいた。その時、一緒にはしゃいでいた友人が「自動販売機にコカコーラがある」と言って自動販売機に駆け寄った。私も一緒に自動販売機のところに行ったが、自動販売機自体は日本のものと変わらない。違うのは缶のラベルが漢字なのと通貨、通貨は元だった。当然、元などは持っていない。自動販売機に駆け寄った友人は好奇心の強い男で、自分の財布から日本の10円玉を出して自動販売機に入れてみたが戻ってきてしまう。そして、50円玉、100円玉と入れてみたが、やはり戻ってくる。最後に500円玉を入れると戻ってこない。やった!と思ってコーラのボタンを押したがコーラは出てこない。友人が「500円玉持ってないか?」と聞くので自分の財布を見ると500円玉があった。私が500円玉を入れると、コーラのボタンが点灯した。ボタンを押すと自動販売機からコーラが出てきた。友人と二人大喜びで「やったな。俺達やれば出来るんだよ」などと互いに称賛しあった。そして、体全体からやり遂げた感を出しながら、コーラを手に別の二人の友人のところに行って、「台湾の自動販売機に500円玉2枚入れてコーラを出したぞ!」と得意げに自慢した。すると友人は、「えっ、500円玉2枚って1000円だろ。缶コーラ1個だぜ。バカじゃねーの」と言って、あっさり切り捨てられた。ううっ、そう言えば1000円も使ったんだ。興奮して気が付かなかった。私は子供の頃から一つのことを考えると、他のことに想いが及ばなくなる癖がある。一緒にコーラを出した友人もそうだった。友人にそう言われて急に冷めてしまい、乗り継ぎの飛行機に乗って香港に向かった。あれからずいぶんと年月を経たたが、今もその性格は変わらない。その性格は大好きだ。(続く)
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